平成25年4月より障害者の法定雇用率が2.0%に引き上げられたことから、障害者雇用に積極的な
取組みをする企業が増加しています。先日の厚労省より公表された平成26年度の障害者の職業紹介
状況の取りまとめの資料はそれを裏付ける内容となっています。
1、障害者の就職件数
ハローワークへの新規求職申込件数は187,198件(前年度179,222件)となっており、対前年比約
4.5%増加しています。これに対し、障害者の就職件数は90,191件(前年度84,602件)となって
おり、対前年比6.6%増加し、7年連続で過去最高を更新しています。
2、産業別・職業別の就職状況
産業別に就職状況を見てみると、就職件数全体(90,191件)のうち「医療、福祉」が33,805件と
全体の3割を占めており、「製造業」11,933件、「卸売、小売業」11,577件と続いています。
また、職業別に就職状況を見てみると、「運輸・清掃・包装等の職業」が31,393件と3割を占めて
おり、「事務的職業」18,469件「生産工程の職業」11,599件「サービスの職業」10,819件と続いて
います。障害種別の就職状況では、身体障害者については「事務的職業」(7,542件、全体の26.9%)、
知的障害者については「運輸・清掃・包装等の職業」(9,718件、全体の48.7%)の割合が、他の障
害種別に比べて高い状況となっています。
平成30年4月からは精神障害者も法定雇用率の算定基礎の対象になることが決まっており、法定雇用率
の引き上げが予想されます。障害者の採用はかなり厳しい状況にあるため、早めに障害者雇用の計画を
立て、具体的な取組を行っていくことが望まれます。
N.M
2016.06.16