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東京商工リサーチによると、2014年5月の企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は834件、

前年同月比20.2%減でした。これはじつに23年ぶりの低水準です。

この数字を見ると、日本の景気は上向いて来ていると感じます。たしかに株価も安定し、また、

失業率も下がっています。

 

しかし、だからといって、すべての企業にとっていい環境になっているわけではありません。

ここで注目したいのが「隠れ倒産」というキーワードです。

 

「隠れ倒産」とは、統計上の「倒産」には該当せず、数字に出てこない倒産を指しています。

たとえば、将来の見通しが悪く、「これ以上、商売を続けても苦しくなるだけだ。いまが潮時だな」

といって会社をたたむことがあります。しかしこれは自主廃業・休業なので、「倒産」には分類されず、

いわゆる統計に出てきません。

 

一般的に「倒産」は、「銀行から借りているお金が払えない」「取引先に代金を払えない」という状態に

なって、強制的に商売を辞めさせられることです。“強制終了”なんですね。

倒産した本人だけでなく、貸したお金や代金を返してもらえない(受け取れない)人がでてくるので、

社会にとってもデメリットが大きいです。

そのため、経済政策としては、「倒産件数を減らすこと」も重要テーマのひとつと考えられています。
しかし一方、「隠れ倒産」は、自主的に商売を辞めたという形式です。

 

しかし、「経済状態が良くないから商売を継続できない」という意味では、一般の倒産と本質的には

変わりません。隠れ倒産に追い込まれるケースには、「見通しが悪くなった」という理由のほかに、

たとえば「後継者難」「従業員退職」「求人難」などの人材確保の問題、また原材料費高騰の問題など

があります。

たしかに、統計上の倒産件数は減っています。しかし一方で2013年の休廃業・解散件数は3万件弱で、

過去10年で最多です(「倒産件数」が834件に対し、休廃業・解散は月平均で約2500件ですね)。

建設業、飲食業、宿泊業など、じつに10産業中6産業で休廃業・解散が前年と比較して増加しています。

 

これぞアベノミクスの副作用。 私の景気はさっぱり上がりませんが?

 

天然資源を持たない国は絶対に生き残れません。日本は何世紀かしたらスクラップ置き場になっている

のではないでしょうか。この先どうなることやら・・・・

 

書き込み:nn

2014.07.01